液タブが開く新しい表現の扉──猫のイラストから見える、就労継続支援A型事業所の“リアル”なものづくり
就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)では、今デジタル領域への挑戦が加速しています。障害者雇用と聞くと、まだまだアナログな手作業の現場をイメージする人もいるかもしれませんが、それだけでは語れないものづくりの現場がここにあります。
Mirrime(ミライム)で取り組んでいるのは、液晶タブレット(液タブ)を活用したデジタルアート制作。モチーフは“猫”。それも、かわいいだけではない。線の選び方、配色、ポーズの取り方に、制作者それぞれの観察眼と技術が詰まっているのです。
液タブを前に、利用者さんがペンを走らせる。描かれるのは、今にもこちらに歩み寄ってきそうな白猫。もう1枚は、線の構成とバランスが美しい“シンプル”な猫。今回は2枚紹介します。

配色と目線のバランスにこだわった一枚
白い毛並みの中に微妙なグレーを重ねることで、奥行きと立体感を演出。顔のパーツの配置や耳の角度など、ディテールに妥協しない姿勢が感じられる作品です。

線のリズムと構図が際立つデジタル画です。
輪郭線だけで表現された猫の姿には、引き算のデザイン思考が表れています。にじみのない描写で、デジタルならではのシャープな仕上がり。
利用者さんの声
猫のポーズって、一見おとなしいけど、よく見るといろんな動きが詰まってるんです。『こう見せたい』って考えながら描いていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
職員の声
利用者さんは、「柄は難しいです。でもやってみます」と悩みながら取り組まれてました。完成品だけを見れば“簡単に描いたように見える”かもしれません。でも、背後には何十枚ものボツラフがあります。その積み重ねが、ちゃんと評価されてほしいと思っています。
この猫たちは、保護猫の譲渡会で使用される巾着やバッグ、そしてポストカードのデザインとして活用される予定です。実際のプロジェクトの一部として描かれているからこそ、制作の手が止まらないようです。
パーツを記号のように処理するのではなく、輪郭や表情に時間をかける。下描き、ラフ、清書、配色……工程はプロと同じです。むしろ「猫を描く」という行為の中に、観察、設計、描写、編集という要素が自然に内包されていて、デジタルツールを使うことで、その複雑さがより浮き彫りになります。猫の表情ひとつ、しっぽの曲がり方ひとつにも、使われる場面を意識したこだわりが宿っています。
見学のご案内
就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)では、ものづくりに関心のある方に向けて、随時見学を受け付けています。
「液タブを使ったデジタルアートって、どんな風に進めているんだろう」
「実際の現場では、どんなサポートがあるの?」
「自分にもできるか試してみたい」
そんな声に応える形で、現場の空気感や仕事の流れを肌で感じていただける見学の機会を設けています。デジタルツールを活用した表現や、現場での仕事の進め方に興味のある方は、ぜひ一度その空気感を体感してみてください。
ハンドメイド作品は、minneで販売中です!
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就労継続支援A型事業所Mirrime
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