就労継続支援A型事業所で編み出す猫耳ニット──大阪のものづくり現場が見せるリアル

利用者さんが制作した猫耳付きのニット帽を手に持っている様子

 

就労継続支援A型事業所の編み物ワークでつくる猫耳ニット帽の制作記録

 

街の空気が少し冷えはじめ、大阪の歩道にマフラーや手袋の色が増えるタイミングで、就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)のものづくりの作業室では、毛糸の束が静かに存在感を放ち始めていた。就労支援A型 特徴 として語られる “安定した働き方” の枠組みだけでは説明しきれない手の動きや、作業台に置かれた道具の生活感。その場に流れる時間には、制度の文章からは読み取れない質感がある。

今回取り上げるのは、利用者さんが制作した 猫耳付きのニット帽。

赤いラインがアクセントに入ったグレーの本体に、猫耳のシルエットが添えられるデザインだ。A型事業所 募集 の情報や働く場としての仕組みだけを見ていると見落としてしまいそうな、日常の中の創作のリアルが、この小さな帽子にはぎゅっと詰め込まれている。

大阪 就労継続支援A型 募集 を探している人が感じる “働く選択肢の広がり” は、こうした制作現場の積み重ねによって形を持つ。障害者 仕事 就労支援 の領域で語られる「働く」という言葉の中に、毛糸を通す指先の微妙な調整や、色の相性を確かめる視線が含まれていることを、目の当たりにする時間でもある。

編み物は、静かそうに見えて、実はかなりストリートだ。ループの強度、糸のテンション、形の崩れないバランス、そして“仕上がりの空気感”。ビーニーやニットキャップの文化がストリートで長く続いてきたのと同じように、編み物は想像以上に身体性が高く、自分の感覚を試される。

猫耳ニット帽も例外ではなく、手が動くたびに、帽子が少しずつ“成立”していく。その変化を間近で見ると、制作という行為そのものが、働くことの実感につながっていくのがわかる。


赤いラインが入ったグレーの猫耳ニット帽を平置きした状態

色の配置や編み目の密度が見える構図。

赤いラインがアクセントとして横に入ったグレーの帽子を平置きした状態。編み目の規則性や耳の立ち上がりがわかりやすく、毛糸の太さが帽子全体のボリュームを決めていることが伝わる。光が柔らかく当たる角度で撮られているため、編地の凹凸がはっきり見え、完成イメージを把握しやすい仕上がりとなっている。




帽子の全体像を見ると、まず目に入るのが、中央を横切る赤いラインだ。濃淡のあるグレーにこの色を差し込むことで、ストリートの空気に少し寄った印象が生まれている。利用者さんの表情には、糸選びの迷いや、ゲージを合わせるときの集中力の余韻が残っていた。帽子が形になるまでには、目立たない試行錯誤が詰まっている。それらが積み重なり、ひとつの完成品に落ち着いていく。


猫耳ニット帽(グレー/ネイビー/ホワイト)

色のバリエーション例の紹介

猫耳ニット帽の単体を想像した構図。グレー、ネイビー、ホワイトの色により印象が変わり、耳の角度やラインの位置で雰囲気も異なる。毛糸の微妙な光沢が写り込み、色ごとの質感や表情の違いが伝わる。濃い色は耳の影が深く見え、薄い色はフォルムがはっきり際立つ。作業室では「こっちの糸のほうが編みやすい」「ラインの幅を変えたい」といった声が聞こえ、編み物の奥行きや調整の幅の広さを感じる時間でもあった。大阪の街で見かけるキャップ文化とは違う、“編むことで生まれる自由度” がそこにあった。




猫耳付きニット帽を実際に被った着用例

サイズ感やシルエットが見える。

実際に被った状態をイメージした構図。シルエットの丸み、猫耳の立ち具合、深くかぶったときのラインなど、実用としてのバランスが伝わる。側面の縫い目や、耳の部分の立体編みの構造がわかりやすく写っており、装着したときのフィット感を想像しやすい仕上がり。




ニット帽を被ると、ほどよい重さで耳の部分が浮かび上がる。作業室では、鏡の前で利用者さんが「この高さだと耳がよく見える」「ラインの位置がちょうどいい」と確かめていた。編み目の均一さがシルエットに直結するため、1段ミスしただけでも全体の雰囲気が変わってしまう。その緊張感も含めて、制作過程には“現場の汗” のような温度があった。


猫耳部分のアップで構造や形状がわかるように写した状態

耳のディテールに注目した構図。

猫耳部分をクローズアップした構図。編み込みの角度、立体感を作るための増減目、内側の処理など、細かな工夫が見える。帽子の中でも象徴的な部分であり、遠くからでも特徴がわかりやすい。フォルムの仕上がりにこだわった工程が、そのまま視覚的に伝わるような写真構成。




耳の立ち上がりを作るには、編み目を増やすタイミングと糸の引き具合の調整が不可欠だ。利用者さんが「ここは少し強めに編まないと倒れる」と話しながら手を動かす姿は、ものづくりにおける“感覚の積み重ね”そのものに見えた。帽子という小さなアイテムの中に、予想以上の試行錯誤が入っている。猫耳というシンプルな形に見えて、完成までの工程は立体パズルに近い。


利用者さんの声
最初は編み目をそろえるのが難しかったけど、慣れてくると耳の形が想像できるようになってきた。完成して並べてみると、自分が編んだものでも印象が全然違うから面白い。次はラインの色を変えてみたい。



作業台の前でその声を聞いていると、編み物の“自分の手で形をつくる感覚”が、働くことの実感として結びついているのがわかる。

職員の声
猫耳の形を維持するには、増減目の精度が意外と大切なんです。利用者さんが練習を重ねると、耳の角度が急に整ったり、ラインの位置がぴたっとそろったりすることがあって、その瞬間に作業の変化が見えるのが魅力だと思います。編み物は、作業の積み重ねが作品の表情にそのまま反映されます。


作業フォローでは、編糸のクセや利用者さんの手の動かし方など、個々の特性に合わせた距離感で支える場面が多い。A型事業所 在宅勤務 の相談にも対応しながら、制作内容の幅を拡張していく試みも続いているという。

猫耳ニット帽という一見シンプルなアイテムには、制作過程の手ざわりがしっかり残っている。編み物には失敗と修正のループがあり、その積み重ねを経て作品が成立する。そこには、就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)の現場で日々起きている「働くことのリアル」が映し出されている。

大阪の街でニット帽の文化が掲げてきた自由さと、制作の中で少しずつ形にしていく時間。そのふたつが重なる瞬間に、ものづくりの価値が立ち上がる。

見学のご案内

就労継続支援A型事業所の利用を検討されている方へ、見学は随時受付しています。大阪 就労継続支援A型 募集 を探している方、障害者 就職支援 A型見学 に興味がある方、編み物などのものづくりに関心がある方など、お気軽にご相談ください。ニット帽の制作工程を実際にご覧いただくことで、作業内容の雰囲気や流れを感じていただけます。



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