「つくる」だけでは終わらせない──就労継続支援A型事業所が向き合う「届け方」の設計

「つくる」の次を設計する──就労継続支援A型事業所の職員が向き合う、出店という社会接続

福祉施設という言葉から、どんな風景を思い浮かべるだろうか。静かな作業室、決まったルーティン、内向きな空気感。就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)のものづくりの現場は、その領域を拡大しています。

ここでは、「ものづくり」と「社会接続」が日々の実践を通じて並走しています。制作された製品が完成して終わりではなく、その先のルート、つまり届け方までが仕事の設計図に含まれています。これは、企画段階から届ける先を見据え、制作プロセス全体を設計しているからこそ実現できることです。

今回職員が、あるイベントスペースの下見に出かけました。目的は明確で、自分たちのプロダクトが機能する場所か、現場で判断するためです。


大阪市内にあるイベントスペースの正面
入り口までの導線、段差、目印の配置も重要なチェックポイント
 

会場は大阪本町、アクセス良好。建物の外観からは、ほどよい開放感とカジュアルなパブリックスペースです。利用者さんが参加する際の移動ストレスや視認性の観点も含め、会場選定は「誰が動くか」によって基準が変わる。




エントランスに置かれた木製のWelcomeサイン
イベント空間の雰囲気を読み取るひとつの手がかりです。Helloか、Goodbyeか。
 

設営者のセンスやイベントのトーンを測る。派手すぎず、過剰に洗練されすぎないバランスが、自作雑貨やクラフトにフィットするかを判断する。




ディスプレイ棚に並んだ黄色いアヒルのオブジェ
雑貨のテイストから“客層”を推測
 

小さなモチーフが「どう売られているか」は、当事業所のプロダクトと近しい。価格帯・サイズ感・素材感のすり合わせに役立つ。




ホワイト基調で構成された広めの室内
光の入り方、ブースの区切り方、電源の有無。すべてが設計パラメータ。
 

当日の導線設計に関わる要素を事前に把握しておくことで、ブース設営が“見せる”戦略へと進化する。




主催者とコミュニケーションを取る当事業所職員
交渉は現場でしか起きない。
 

会話を通して、イベント運営側のスタンスや裁量範囲を引き出す。名刺交換はその入り口であり、信頼構築の最小単位。




職員が現場で取得した情報は、制作現場にストレートにフィードバックされます。照明の色温度、テーブルの高さ、来場者の動線。そうした空間条件はすべて、「どう見せるか」を設計するための変数として、工夫が可能な部分だとわかります。現地でしか得られない温度感や、言語化されない違和感は、数値や写真では再現できないからこそ、下見は制作の企画フェーズをアップデートするリアルなインプットとして機能しています。

職員の声
この場所で、私たちのプロダクトは成立するか?──それを判断するには、現場を歩くしかないんです。出店ありきではなく、対話と観察がまず先にある。


見学のご案内

就労継続支援A型事業所のMirrime(ミライム)での取り組みに関心のある方に向けて、見学の申し込みを随時受け付けています。ものづくりの現場では、障害者雇用の枠組みの中でどのように「実践的な仕事」が成り立っているかを、制作現場とあわせてご覧いただけます。

「働き方の選択肢を探している」
「実際の業務の進め方を見てみたい」

そう考えている方は、ぜひ一度、ものづくりの現場にお越しください。


ハンドメイド作品は、minneで販売中です!
https://minne.com/@mirrime


就労継続支援A型事業所Mirrime
🍀利用者さま募集中(見学OK!)
📍大阪市中央区森ノ宮中央1-14-10 鵲森ノ宮ハイツ3階
🚃大阪メトロ・JR森ノ宮駅 7-B出口から徒歩3分
📱090-8801-5102(求人担当に繋がります♪)
📩info-mirrime@jobconnect.jp

大阪市中央区にある就労継続支援A型事業所 Mirrime(ミライム)は、社会で生きづらさを感じている方に寄り添い、一般就労に向けた支援を行っております。
お仕事内容:動画編集・ものづくり・軽作業・清掃業務・その他業務
一人ひとりの得意や適性に合わせたさまざまな業務をご用意しております。